室内楽体験レポート 森大輔


・簡単なプロフィール
2017年度の全国学生アマチュアピアノコンクールでジャスミン音楽賞をいただきました、東京大学修士2年の森大輔と申します。東京大学ピアノの会に所属しており、ピアノ独奏ではサークル内外で積極的に演奏会に出演していますが、室内楽は今回が初めてでした。

・ジャスミン音楽賞受賞が決まって曲決めまでのこと
ピアノ独奏曲に関しては日常的に新たな曲を探しているので知識も豊富ですが、それ以外の音楽は全く知らないと言っても過言ではなく、まずは曲を探すことから始めました。聴いていて気に入ったのはブラームスの「ピアノ三重奏曲 第1番」、アルボスの「3つのスペイン風の小品」、リムスキー=コルサコフの「ピアノ三重奏曲」などでしたが、最初なので基本的な曲の方がいいということで、モーツァルトの「ディヴェルティメント K.254」の第1楽章を演奏することになりました。

・曲に取り組んでみて
古典派の作品は数えるほどしか弾いていなかったので、普段よく弾いている近現代の曲とは違った難しさがありました。暗譜でミスせずに弾ける、という段階から次の段階になかなか進めなかったです。また、他の楽器と一緒に演奏するという意識で練習することが、もっと必要だったと反省しています。

・前日の合わせレッスンのこと
他の楽器と合わせようという意識はもちろん持っていましたが、ヴァイオリンの森田先生、チェロの篠崎先生からアドバイスをいただき、ただ合わせるのではなく、お互いに語りかけるとでもいうか、そういった感じで共に音楽を作ろうと思うようになりました。多喜先生からは、3つの楽器が混ざった音が遠くで鳴っているのを聴こうとするといい、というアドバイスを頂きました。また、合わせるという以前の段階で、自分では粒が揃って弾けていると思っているところがそうでなかったりして、自分の演奏に対して無自覚に妥協していたことを反省しました。 また、多喜先生からはヴァイオリンとチェロの譜面を見ながら弾くといい、というアドバイスを頂いたのですが、本番で譜面を見たことがなく、ここが最も苦戦した部分でした。30分という短い時間でしたが、様々なアドバイスをいただき、その場で修正できない部分も多く大変でしたが、非常に有意義な時間となりました。

・本番での演奏
本番までは1日しかありませんでしたが、当日の午前中に、頂いたアドバイスをもとに修正しました。その中には本番で出来たことも、出来なかったこともありましたが、多喜先生から、合わせレッスンより良くなった、と言っていただけたことは嬉しく思いました。自分自身でも、昨日よりは良い演奏ができたかな、と思いました。特に、3つの楽器が混ざり合った音を聴こうという意識を強く持っていたので、楽器同士の掛け合いであったり、そういった部分を楽しむことができたと思います。レッスンで初めて合わせた時は、森田先生や篠崎先生が様々な工夫をしつつ弾いてくださっているのに、自分はただ同時に弾いているだけ、といった感じでしたが、レッスンの時よりは、共に音楽を作り上げることができたかな、と思いました。

・他の参加者の演奏を聞いて
ピアノ独奏以外の演奏を長時間聴き続けたのは、自分にとっては初めてでしたが、良い経験になりました。演奏された曲の中には知らない曲も多かったので、そういった曲と出会えたことも良かったと思います。中には難易度の高い作品を演奏された方も多く、素晴らしい演奏が聴けたことは今後の励みにもなりました。

・アドバイザーからの講評を読んで
最も指摘していただいたのは、音色の少なさに関するものでした。曲がモーツァルトだったためというのも大きいでしょうが、今後の長期的な課題と捉えて、改善していきたいと思います。もっと多くの音色を扱えるようになれば、古典派の作品に限らず、より魅力的な演奏ができるだろう、と思いました。

・打ち上げで皆さんと話してみて
打ち上げに参加されていた方は、ほとんどが初対面の方々でしたが、音楽の話などを中心に様々なお話をすることができ、楽しかったです。また、大人の方たちが真剣に音楽に取り組んでいらっしゃる様子が伝わってきて、非常にモチベーションになったと同時に、自分も来年からは社会人になりますが、引き続き頑張っていこうと改めて思いました。

・全体的な感想
2日間と短い時間でしたが、非常に貴重な経験になったと思います。特に、自分の音を聴くことに関する意識が変わったと思います。以前から自分の音を聴こうという意識はありましたが、何となくしか聴けていなかったり、遠くで響いている音が全くイメージできていなかったな、ということが、他の楽器と合わせてみて浮き彫りになったような印象です。 室内楽作品を演奏する機会が今後どの程度あるかはわかりませんが、多喜先生にも言っていただいたように、この経験は必ず独奏にも役立つと思います。今回、多くの課題が得られたことを前向きに捉え、今後も音楽と向かい合っていこうと思います。ありがとうございました。

【ジャスミン音楽賞】

プロ弦楽器奏者と共演してピアノトリオ曲を演奏して戴く機会を提供します。

〈共演〉

ジャスミン音の庭室内楽クラス(代表・多喜靖美)の弦楽器講師(N響奏者、芸大講師ほか)

〈演奏曲〉

ピアノトリオ曲(12分以内)
曲については要相談。

〈合わせ&指導〉

共演弦楽器奏者及びピアノ講師・多喜靖美

〈演奏〉

ピティナ・ピアノステップ狛江地区(2018年度は11月17日、18日)

〈褒賞〉

ステップ参加料を含め上記の費用の全てを進呈。

室内楽クラスの様子


室内楽

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